リュネビル刺繍(オートクチュール刺繍)とは

フランス東部にあるリュネビルという町で、1800年代初頭(19世紀)に、かぎ針(クロッシェ)を用いた刺繍技術が発展しました。フランス北部のレース製作の流れをくむもので、チュールに糸でチェーンステッチ施す刺繍技法が始まりとされています。その後、19世紀半ば以降、オートクチュール文化の影響もあり、糸にビーズやスパンコールなどを通して刺す技術が生まれ、より華やかで自由な刺繍へと変化していきました。CHANELやDIORをはじめとする様々な一流のデザイナーの思いを形にする中で技術が発展し、そして今尚、リュネビル刺繍は、オートクチュールを始めとする高級服飾のための技術として、また、芸術としても発展を続け、新たな表現を生み出し続けています。